実施対象:セクハラ編 10,116名(派遣社員含む)、パワハラ編 9,411名
コンテンツ:eラーニング「Q&Aで学ぶ働きやすい職場づくり」 ※ASPにてご利用
インタビュー
コンプライアンス室 近藤恵美様、矢野あさ子様
【ハラスメントに焦点を絞ってグループ全体にリマインド】
■近藤 様
世の中の流れもありますが、当社では職場のハラスメント対策の必要性は以前から認識していました。これまでもコンプライアンス室では、ハラスメント防止を含めた研修や、簡単なeラーニング、情報発信を行ってまいりましたが、ここで一度ハラスメント防止に焦点を絞ってグループ全体に再度リマインドする機会を設けたいと考えていました。特にパワーハラスメントについては、「パワハラ」と「指導」の違いを従業員に理解してもらうことが難しいため、マネージャー職だけでなく全従業員の研修が必要だと感じていました。
そこで、以前研修でお世話になったクオレ・シー・キューブ社の代表である岡田康子氏に相談しました。岡田氏は「パワーハラスメント」という言葉を作り出したハラスメント対策研修の第一人者です。岡田氏が発信されているメッセージ「人が人としての尊厳を持って働くことができる環境づくり」に共感していたため、eラーニングの導入に際して、是非当社の従業員にもそれを伝えたいと考えました。そこで岡田氏から、クオレ・シー・キューブ社が監修しているエデュテイメントプラネット社のeラーニング教材を紹介していただいたのです。
【導入の決め手は、「基本的な内容の網羅」と「カスタマイズ」】
■近藤 様
導入の決め手は、エデュテイメントプラネット社のeラーニング教材の内容が充実している点です。「ハラスメントの基本をすべて学べる」といった網羅性のある教材はこれまでありませんでした。ハラスメントを受けないための注意、意識喚起も他教材にはないポイントだと思いました。
また、導入に際して、教材のカスタマイズが可能だった点も決め手のひとつとなりました。当社はお酒を扱う企業なので、お酒を扱う場でのハラスメントはあってはならない、お酒を悪者にしてはならないという考えが根本にあります。そこで、お酒を扱う場での考え方や振る舞いについて認識を深める内容を追加することにしたのです。
【導入に向けて短期間で決断、短期間で実施】
■近藤 様
導入に向けて、当社の「グループリスクマネジメント委員会」において、世の中の課題、サントリーグループとしての課題、意識調査におけるハラスメントの課題を提示しました。会社としても、ハラスメントの問題が起きてからでは対応が後手後手にまわってしまい、より大きなリスクになると判断したため、短期間で決断し、実施することになりました。
■矢野 様
これほど大規模なeラーニング研修は初めてでしたので、運用面で問題なく行えるのかが心配でした。
一方、他部署で実施するeラーニング研修は所要時間が15分程度のものが多いので、学習時間が長くなると従業員に受け入れられるのか、また時間がかかるために適当に受講されてしまわないか、そのあたりも心配でした。
おかげさまで、無事に1万人を越える従業員に教育機会を提供することができました。また、アンケート結果によると、想定よりも多くの受講者が「教材のボリュームは適切であった」と評価していました。
■近藤 様
今回、高い受講率となりましたが、その背景には当社のマネージャー職が従業員に必ずeラーニング研修を受講させるという高い意識を持っていることが挙げられます。また、エデュテイメントプラネット社から未受講の従業員に自動送信されるリマインドメールの効果も大きかったと思います。
【ハラスメントの基本を学んで、体系的に理解することができる教材】
■矢野 様
導入前、ハラスメントの基本理解、自身の行動の振り返り、ハラスメントに対する意識の向上を受講者に対して期待していました。
実際、受講後には職場でハラスメントについて話題にしている部署もありました。受講後のアンケート結果によると、「改めてその定義、考え方を具体例で知ることができた」「実例の選択問題が分かりやすかった」「今回のeラーニング研修を通じて客観的な視点を養うことができた」など、理解度、気付き度、有益度などにおいて想定以上にこのeラーニング教材への評価は高かったので、実施して良かったと思いました。
eラーニングの受講結果をイントラネットに掲載した際のアクセス数の多さからも、当社従業員のハラスメントに対する意識の高さがうかがえましたし、従業員が基本的な内容を網羅した教材での学習を求めていたことがわかりました。
■近藤 様
今回のeラーニング研修で全従業員がハラスメントの基本を学び、体系的に理解することができました。
しかし、今後新たに入ってくる従業員にも同じように研修を実施しなければならないですし、今回受講した従業員にも定期的に教育を行うべきだとも考えており、その実現方法もエデュテイメントプラネット社に相談しているところです。
世の中の流れや法律なども変わっていくので、最新の情報発信をしていくためにも、ハラスメント対策の研修は今後も継続して行っていきたいと考えています。