「アンコンシャス・バイアス」が生むマイクロアグレッション——無意識の偏見とハラスメント
職場において、悪意のない言動が相手を傷つけたり、場合によってはハラスメントの「芽」となったりすることがあります。こうした言動は、「マイクロアグレッション」と呼ばれます。
マイクロアグレッションとは?
アメリカの心理教育学者デラルド・ウィン・スー氏は、マイクロアグレッションを「日常生活の中で無意識に表れる軽い侮辱や偏見」と定義しています。マイクロアグレッションが現れる背景には、「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)」が隠れています。
たとえば、「若いのにしっかりしているね」という、マイクロアグレッションにあたる言葉には、「若者は経験不足」という偏見が含まれている可能性があります。他にも、「子どもがいるのに仕事を頑張っていて偉いね」といった発言は、「育児をしている女性=働きにくい」という無意識の前提が潜んでいます。こうした言動は悪意なく発せられることが多いものですが、受け取る側には不快感やストレスを与えるものであり、かつ積み重なることでハラスメントや職場トラブルに発展してしまうこともあります。
マイクロアグレッションを放置するリスク
マイクロアグレッションが頻発する職場では、コミュニケーションのミスや不足が積み重なり、メンバー間での信頼関係を築きづらくなる可能性があります。こうした職場で働く人たちが、精神的負担を感じることで、職場全体の生産性や社員満足度に悪影響を及ぼすこともあります。
言動が深刻な差別につながるなどすれば、ハラスメントとして訴えられる可能性も否定できません。
ハラスメント防止の第一歩として、社員間に共通認識を醸成する
マイクロアグレッションを防ぐためには、まずは自分自身のアンコンシャス・バイアスがあるかもしれないということに気づくことが重要です。ただし、アンコンシャス・バイアスは「無意識の偏見」であることからもわかるように、自分自身にも「ある」ということに気づきづらいという特徴があります。
そこでご活用いただきたいのが、全社員で受講できるeラーニング教材です。
当社の全社員向けeラーニング「アンコンシャス・バイアス」は、「アンコンシャス・バイアス」についての理解を深めながら、ハラスメント防止について学習できるeラーニングです。
アンコンシャス・バイアスeラーニングの特徴
- 自身のアンコンシャス・バイアスに気づくためのチェック項目つき
- 教材内では、マイクロアグレッションについてもふれています
- ケーススタディで、実務にそった内容で学習することができます
マイクロアグレッションの改善は、ハラスメント防止の第一歩にもなるという点で、職場の健全性を高めるだけでなく、社員全員が安心して働ける環境を作る鍵となります。一人ひとりが自分の言動を振り返る習慣をもち、リスペクトをベースとした職場環境をつくっていくための一助として、ぜひ教材をご活用ください。