eラーニングと集合研修をハイブリッドで実施するには ~相乗効果を高めるためのポイント~
当社はeラーニングのシステム(GRONIA)、および教材をご提供していますが、教育施策実施のひとつのカタチとして、eラーニングと集合研修を組み合わせた「ハイブリッド型」の教育方法が注目を集めており、ご相談をいただくこともございます。本コラムでは、eラーニングをつかった「ハイブリッド研修」について、ご紹介します。
eラーニングと集合研修、それぞれの特徴
ハラスメント防止研修をeラーニングで実施する利点は、学習者が都合の良い時間に受講できることです。
ハラスメント防止研修は、法令遵守の点でも、全社員に対して実施する必要があるため、多忙な受講者の業務スケジュールに柔軟に対応できることは重要です。また、知識や認識の強化、という点では、クイズや動画などを使ったeラーニングで、効率的かつ効果的に学習することができます。
一方、参加者同士の意見交換やロールプレイングを通じて、より実践的なスキルを習得したい場合には、集合研修がフィットします。「講師や参加者と直接対話できる」ことが集合研修の強みですが、その分、会場への移動も含めると拘束時間が長くなりがちなことや、実施日時に融通が利きづらい、という点があります。
効果的なハイブリッド型研修実施のポイント
ハラスメント防止研修を、eラーニングと集合研修のハイブリッド型で実施するには、eラーニングを事前学習の教材として活用し、集合研修で、社内の具体事例などを共有しながら、ハラスメント防止のための意識を高めていくといった形式があります。

eラーニングによる事前学習
以下のような内容を、全員が「ハラスメント防止のための基礎知識」として、eラーニングで学習しておきます。
- 昨今のハラスメント事例
- ハラスメント発生によるリスク
- ハラスメントの定義と種類
- どのような行為がハラスメントになるのか/ならないのか
- ハラスメントを受けたり、見聞きしたりしたときの適切な対応
- 社内外の相談窓口情報
集合研修
基礎知識は事前にeラーニングで学習済みという前提で、講師や参加者同士の「対話」を通して、ハラスメント防止に対する認識を高める場とします。以下のようなかたちで「対話」の時間をつくります。
- ケーススタディを用いたディスカッションやロールプレイング
- 職場での具体的な対応策の検討
なお、ケーススタディやロールプレイングでは、自社のこれまでの相談内容をもとに、自社で解決を図りたい内容や、従業員に広く知ってほしい事例を題材にするとよいでしょう。ただし、自社事例で学習をする場合には、関係者が研修に参加している可能性もある点には配慮が必要です。
集合研修時に、事前学習として行ったeラーニングのクイズ正答率やアンケート結果を紹介し、事前学習のフィードバック/フォローアップの場とすることも効果的です。
フォローアップ
集合研修実施後のアンケートを、eラーニングを実施したLMS(Learning Management System)で行うことも一考の価値があります。LMSを使うことで、アンケートの結果集計を行いやすくなるためです。
また、集合研修実施後、しばらくしてから簡単な復習レッスンをeラーニングで実施したり、対話を促すようなコンテンツを定期的にeラーニングで発信したりすることで、ハラスメント防止に対する意識の向上を促すこともできます。
ハイブリッド型研修は、eラーニングの利便性と集合研修の強みを組み合わせることで、より効果的な社員教育を実現できる形式です。その実践にあたり、事前学習eラーニングや復習フォローアップための教材として、当社「GRONIA plus」でご提供している、ハラスメント防止シリーズの各種教材をご活用いただけます。
「ハイブリッド型の研修にしたいのだけど」というご相談に応じて、フィットする教材のご提案や、eラーニング教材の内容をカスタマイズすることも可能です。ぜひ一度、サンプルをご覧ください。