日常業務と生成AI~プロンプト・エンジニアリング~
業務の生産性を大きく向上させることができるため、ますます注目されている生成AI。メールや契約書などの文書作成の効率化、データ分析のサポート、広告制作といったクリエイティブな業務のアイディア出しなど、さまざまなビジネス領域で活用されています。しかし、実際に生成AIを使ってみて、「この内容は正しいのだろうか?」「そういうことを聞きたいわけじゃなくて…」と感じるケースもあるのではないでしょうか?
そこで知っておきたいのがPrompt Engineering(プロンプト・エンジニアリング) というスキルです。
プロンプト・エンジニアリングとは?
プロンプト・エンジニアリングとは、生成AIに最適な指示(プロンプト)を与えるスキルや工夫のことを指します。生成AIの出力は、入力されたプロンプトの質や内容に大きく依存します。
プロンプトでは、以下のような要素について、できるだけ具体的に、かつ明確に伝えることで、得られる出力(結果)の質を高めることができます。
- タスクを明確にする (プロンプト例:新商品Aについての問い合わせメールから、顧客が抱える主な課題や改善点をあげてください)
- 文脈や背景情報を伝える (例:新商品Aは従来商品よりも機能Xが強化されたモデルで、主なターゲット層は30~50代の既存ユーザーです)
- 必要なデータを与える、回答してほしい質問を明確にする (例:添付のデータから問い合わせの主要なトピックを特定してください)
- 出力形式を指定する (例:分析結果をトピック別に箇条書きでまとめてください)
プロンプト・エンジニアリングの重要性
生成AIに適切なプロンプトを与えることができれば、生産性はより高まります。
プロンプト・エンジニアリングのスキルを高める
↓
安定的に適切なプロンプトを与えることができる
↓
生成AIの出力の質が向上し、業務の効率化や時間短縮につながる
誤解を招く出力や不適切な出力を低減できる
生成AIを活用する際の留意点
便利な生成AIですが、プロンプトの入力から結果の出力までのプロセスにおいて、リスク管理の意識をもつことが重要です。情報漏えいなどを防ぐため、会社が指定する生成AIを使用し、機密情報や個人情報を入力しない等のルールを徹底しましょう。
また、生成AIは、文章や画像などを創り出すという点で、著作権をはじめとした知的財産権を侵害しないための留意が常に必要であるといえます。プロンプトのスキルを高めていくだけでなく、こうした法律の基礎知識もあわせて身につけておくとよいでしょう。
そこでおすすめしたいのが、生成AIと著作権にまつわる重要ポイントを扱った当社のeラーニング「IT時代の著作権」です。全8回、毎回約10分の「動画→解説→クイズ」の教材で、生成AIと著作権法の理解を深め、日常業務での生成AI活用における留意点をおさえることができます。
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