実施対象:1,674名(取締役除く管理職・一般社員)
コンテンツ:eラーニング「Q&Aで学ぶ働きやすい職場づくり」 ※ASPにてご利用

インタビュー

人事部 人事課 齊藤嘉行様

導入の決め手は、わかりやすい表現と図解

■齊藤 様
当社では、ハラスメント対策として、就業規則の服務規律にハラスメントに関する条項を追加するなどの措置を実施していましたが、ハラスメント対策研修など具体的な教育は行っていませんでした。ハラスメント対策が重要であるとの認識はあったのですが、どのように従業員に伝えればいいのかわからない、そのような状態だったと思います。そこで2012年に、当社の親会社である鹿島建設株式会社が導入したエデュテイメントプラネット社のハラスメント対策やメンタルヘルスケアのeラーニング研修を実施することにしました。
教材を見てみると、図解や色彩を多く使用しており、問題文や解説もわかりやすい表現でしたので、そういった点も導入の決め手となりました。

2年連続で高い受講率をキープ

■齊藤 様
eラーニング研修によって、従業員がハラスメントにあたる言動を認識し、職場環境の改善に少しでも役立てばと考えていました。 ただ、当社は圧倒的に男性が多い職場ですので、ハラスメントに関する認識が個人個人でかなり異なっており、すんなり受け入れられるのかを心配していました。
しかし、終わってみれば当社全体の受講率が1年目と2年目の平均で98.2%と高い数字だったとの報告を受けたので、従業員にとってハラスメント対策やメンタルヘルスケアのコンテンツが興味深い内容だったのかもしれませんね。
実際、職場でもハラスメントに関する話題がでていましたし、反応はよかったと思います。

ハラスメントと適切な指導の境界を認識

■齊藤 様
従業員としても、それまでセクハラやパワハラの境界がわからずモヤモヤしていた部分があったようですが、eラーニングを受講することによってハラスメントと適切な指導の境界を認識することができました。それに伴い意識も変化してきているように感じます。
管理職特有の問題である「効果的な部下指導とは?」のユニットの正解率が昨年に比べ大幅にあがっていたので、管理職の認識も変わってきているのだと思います。
当社の社風は基本的にオープンですので、率直に意見を述べる従業員が多く、特に現場育ちの従業員はその傾向が強いように感じます。しかしなかには性格上、言葉でうまく伝えることができない従業員もいます。ですから、eラーニングの最後に紹介している当社の外部委託先である相談窓口「心のホットテレホン」を全従業員に周知できるのはいいですね。

今後の施策として改めて「職場の健康診断」を実施予定

■齊藤 様
ハラスメントやメンタルヘルスのeラーニング研修により、従業員の理解度は深まったように感じます。ただ、これまで受講後のアンケートを実施していなかったので、今後の施策のひとつとして、エデュテイメントプラネット社の※「職場の健康診断」の実施を検討しています。
実は、eラーニング導入前に一度、「職場の健康診断」を実施しました。組織内の行動ベースで回答する形式の、一貫性のある一歩踏み込んだ意識調査なのですが、2年連続でeラーニングを受講したこの時期に改めて実施することで、受講前と受講後の意識と行動の変化を確認できるのではないかと考えています。一般的に、営業成績が伸び悩んだときだけでなく、繁忙期のときでもハラスメントやメンタル不調は起きやすくなるといわれています。そういった面でも、eラーニング研修によって全従業員がハラスメントやメンタルヘルスの認識を共有でき、管理職が気づきを得られたのはよかったと思います。今後も職場環境の改善に少しでも役立つよう社内教育を行ってまいります。

※「職場の健康診断」とは
パワーハラスメントの概念を提唱・定義したクオレ・シー・キューブ社の専門的・実践的見地を踏まえた質問項目による5分程度のアンケート。全従業員対象とすることにより、リスクレベル別に職場のハラスメントおよびメンタルヘルスの現状を把握できます。回答者の匿名性を確保した上で、本音を無理なく引き出すことにより意識喚起を促すことができます。